僕は、誰もやっていないことをやる。GOTTHARD（HOMERUN)より

久しぶりに、スイスの英雄的バンド「GOTTHARD」のアルバムを聴きました。

僕の好きなアルバムで、「HOMERUN」という、

彼らの2001年に出した5thアルバムです。


彼らのメインボーカルであった、スティーヴ・リーは、2010年に、バイクのツーリング中に事故に巻き込まれて亡くなっています。

すでにボーカルは変わり、また素晴らしいアルバムを出し始めているようですが、

僕が彼らを好きになったきっかけのアルバムが、この「HOMERUN」です。


全般的に、捨て曲がない、というのは、僕の常用文句となってしまいました。

日本では、いまいち売れていない彼ら。知らない方も多いでしょう。

「もし彼らが80年代に現れていたら、Bon Joviと同様の成功を収めていただろうに」

と、ファンの一部は言っています。

それほど、純粋なハードロックで、魅力はスティーヴの幅のあるボーカルと、美しいバラードにあるのではないか、と。

このアルバムの中では「Heaven」がいちばん売れた曲のようですが、

僕は歌詞も含めて、「HOMERUN」が大好きです。



歌詞では、1塁からホームまでを人生になぞらえています。


1塁では、空しい人生を歩んでいる自分。信じられるものがない自分自身。

2塁では、空に城を建てた空想を抱いた自分。何も手に入らない空しさと、その空しさを受け入れた、自分自身。

3塁では、失恋から立ち直ろうとする自分。立ち直ろうとすればするほど、愛の尊さに気づく自分自身。

ホームでは、音楽に出会い、不自由で不安な日常から、現実を見つめた時に、やっと目標を見つけた自分自身。


僕は、この曲を、国家試験を受ける、受けられる最後の年あたりに聴いていた記憶があります。

叶わなかった夢、弁護士になると決めた、その勉強の最中にも。

僕が受験を諦めた次の年、司法試験は、法科大学院制になってしまい、受験すらできなくなってしまいました。

そして、今の僕がいます。僕は塾講師となり、子どもと接する仕事をすることになりました。


今は、その当時の塾生の結婚の話を聞いたり、

娘を通わせている保育園の栄養士が元教え子だったり、

たまたま行った歯医者の歯科衛生士が「先生！」というので振り返ると教え子であったり。

インターネットで僕の職場を探し当てて、電話をかけてきた教え子もいました。


病気で底まで落ちてから、友だちの縁は断ち切ってきた僕ですが、

生徒との縁は切れなかったようです。


そして、僕の息子が発達障害であったこと、

その子育てに苦しむ親がいるという事実、

今の教育現場が、個々の子どもの対応ができていない状況、

そして、教育格差という、貧富の格差。


僕は、雇われのままでは、自分の思うように、今の子どもたちと親を救うことはできない、と考えました。

適正な価格で、適正な教育とアドバイスを。


僕は、少人数の子どもを見ながら、指導するだけではなく、
その子と家族の幸せのために、進路指導、職業指導も含め
教育の方向性を様々なアプローチ、
例えば、医療機関や療育機関、他塾や学校、支援学校も含め、巻き込んで対応する、
「教育心理カウンセラー」という仕事を立ち上げたいと考えています。


どこの塾も、そして、誰もしません。だって、発達障害の子どもを見ること、学習障害や低学力の子どもを見ることは、相当の労力を必要とします。

利益になりにくいんです。


だから、僕がする。できるから。

そして、子どものケアだけではなく、親の心のケアも。

核家族で、地域社会の崩壊で孤立した家庭のケアも。

僕は一度、心を壊しているから。その痛みは分かるから。そして、その限界も。


さて、「HOMERUN」には、他にも優れた楽曲があり、心に染み入ります。

Heaven
Say Goodbye





この「Say Goodbye」の映像は、ファンがスティーヴの死を悼んで作成したものでしょうね。

死は悲しくて、悔しい。

だけど、これだけの人に愛されたスティーヴは、短い人生でしたが、よい人生を全うできたのではないかな、と思ったりします。

いつも言いますが、

彼の歌と歌声は、ずっと生き続けますから。

HOMERUN

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: ARIOL
• 発売日: 2001/01/29
• メディア: CD

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